尖閣諸島と沖ノ鳥島で起こっていること

テーマ:「尖閣諸島と沖ノ鳥島で起こっていること」

平成17年2月例会
ゲスト/石原 伸晃 先生

◆経済水域の確保と日中関係

 国際海洋条約において、2009年までに大陸棚が自分たちの国土からつながっていることを詳細に検証して国連に届け出ると、面積で3倍ほどに拡がる経済水城を認められる可能性がある。ただ、それには非常に詳細な地質学的なデータを提出しなければならず、ロシアが既に提出して国連に一蹴されたことがある。このことからも、尖閣諸島ないし沖ノ鳥島を日本の固有の領土であることを確定していかなければならない。

 尖閣諸島には、昔の鰹節製造工場の跡と、昭和50年代に作ったヘリポートの跡がある他に、魚釣島に右翼が灯台を建てていた。灯台は太陽電池を電源にいまだに動いている。右翼から灯台を譲り受け、国有財産としてその侵犯に対する海上保安庁の逮捕権を確定しようとしたが、右翼自体が暴力団のものになるなど、紆余曲折があって、やっと今年の2月になって買い取ることができた。

 日中関係においては、観光を一つの産業としてとらえてこなかった面があり、観光のインバランスを何とか解消したいと、ジャパンキャンペーンを始めたわけだが、その意味では地域の町興しは有効だと強く感じている。河口湖町の町長は中国からの観光来日に熱心で、中国語と韓国語の案内を富士五湖周辺のどこでもしてもらえるようにしている。また、苗場あたりでは、中国本土から100人くらいの団体がスキーに来るという。一方で、貧富の差が大きいため、アンダーグラウンドな人々の不法滞在も後を断たない。

 最南端の沖ノ鳥島は海底火山の項上で、海面に現れた周囲は一千mとストーンと落ちている。太平洋プレートとフィリピンプレートのぶつかっているところで全体的に沈んでいっており、さらに温暖化の影響で水面は上がっているので、数年前にチタン製の設備で岩礁が削られないように囲った。そんなことをして沈まないように護っている島である。

 ただ、国際海洋条約での排他的経済水域であることを認めさせるには、人が住んで経済活動を行っているという要件もかかってくるのだが、さすがに駐在員を派遣するわけにいかず、まして住む人も出てこない。

 そこで考えたのが、この島に佐賀大学で開発された海水温度差発電装置を取り付けて、魚にとって栄養豊富な深層水をくみ上げて、発電と漁礁の両方に供給したらいいのではということである。発電装置と漁礁を兼ねた漁業プラントを、本土でつくって沖ノ鳥島に取り付けに行こうという計画だ。これは100人くらいが住めるプラットホームがついたプラントで、160億円くらいでできるという。日本の経済水城を獲得する上で、160億円の投資はうまくいけば安上がりだと思う。

 さて、気になるのは日中関係だが、こうしたことをすれば反発はあると思っていたが、反発はあっていいと思う。何もせず、日本が受身になることが一番まずい。竹島は韓国軍によって実効支配がなされどうしようもなくなっていることを見れば、軋轢を呼ぶかもしれないが実際に手を打って政策的なものを打ち出しておくことは間違っていないと思う。さりながら、これから日中関係をどうするかという問題では、また別途考えていかなければならないのだ。

石原 伸晃 氏 石原 伸晃 氏 石原 伸晃 氏
衆議院議員

昭和32年 東京都出身
昭和56年 慶應義塾大学卒業 日本テレビ入社
平成元年  日本テレビ退社
平成2年  衆議院議員初当選
平成8年  通商産業省政務次官
平成13年 行政改革担当大臣
平成15年 国土交通大臣